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7月28日(水)
【Keynote Sessions for Enterprize】
第二部 インターネットとPDF |
記録担当:苅部 尚子 株式会社メディアリュウム
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■はじめに 前半ではWebとの連携を意識したAcrobat関連の新しいテクノロジーが紹介され、後半では米国におけるPDFを使ったWebサーバ上の暗号化システムの事例が発表された。
■Acrobat関連の新機能(岡本氏)
●Acrobat4.0-言語の違いを越えて世界規模での情報を共有
これまでのAcrobatはPDFを作って発信することに重きを置いてきたが、Acrobat4.0の コンセプトとして、いったん作成されたPDFの再利用を意識した。また、Acrobat4.0では、PDFファイル内で複数の言語を使用することができるようになった。
●Acrobat Readerの新しい使い方
Java版Acrobat Reader(β版)、UNIX版Acrobat Reader4.0、Linux版Acrobat Reader4.0が紹介された。UNIX版のAcrobat
Reader4.0の場合、インタフェースは英語 だが、日本語表示にも対応している。また、Acrobat Reader4.0では、プログラムフォルダのドラッグコピーによるインストールが可能になった。
●Adobe Document Server(ADS)
Adobe Document Server(ADS)はAdobe社の新しいテクノロジーの1つで、Acrobat Readerを使わずに、クライアントのWebブラウザからPDFにアクセス可能なサーバであ
る。クライアントのWebブラウザからこのサーバにアクセスすると、ADSはPDFを動的 にHTMLとGIFに変換し、クライアントに返送する。
※実際にADSにアクセスして、WebブラウザでPDFコンテンツを見るデモが行われた。
ADSについて詳しくは、
http://www.adobe.com/prodindex/docserver/main.htmlを参照のこと。
■PDFとXML、SVGについて(鮫島氏)
●XMLとPDF
XMLにはW3C(World Wide Web consortium)で制定された、Webでの標準記述言語。テ キストベースであるため、Perl、CGIなどのスクリプトから操作しやすいという特徴
を持っている。Adobe社はW3CのWorking Groupでドラフトの制定に協力しており、 Frame Maker5.5.6でXML出力に対応している。
●記述言語としてのXML
XMLとはドキュメントの再利用が容易で、データの共有化もできるという特徴がある 。たとえば、ドキュメント内のグラフィックが複数のパーツで構成されている場合、
そのパーツ単位で管理することも可能である。このような利点を生かし、ドキュメン トの最終的な成果物ではなく、その前段階のデータの編集作業にXMLを使うことが考えられる。
今後は、XMLのDTDが制定され、これに沿ってデータの再利用が進められていくだろう 。また、XMLに関する規格自体が様々なため、今後はアプリケーションにより採用する規格とそうでないものが出てくるかもしれない。
●PDFとXMLの比較
PDFは、レイアウト、ページの再現性、ドキュメントとしての使いやすさに優れてい る。一方、XMLは、データの再利用、ドキュメントに限定されないデータとしての汎用性、他の技術との接続性に優れている。
これらの要素を考え合わせると、ドキュメントの最終形態に適しているのは、OSやツールに依存しないPDFだが、そのドキュメントの制作中やデータの利用中の形態として適しているのは、データを取り出したり加工するのが容易なXMLといえる。
●SVG(Scalable Vector Graphics)
SVG(Scalable Vector Graphics)はXMLがベースのグラフィックフォーマット。ベク タ系で、グラフィックのプロパティを特定のAPIを使って操作することができる。ペ
ージの概念はないが、フォントやカラー、ICC Profileがサポートされている。Adobe 社では、今後、Adobe GoLiveやAdobe Illustratorといったツールで、SVGへの対応を
予定している。※セッションでは、SVGの動作に似たPGMLを使ったサイトのデモが行 われた。 SVGに関する詳細な情報は、
http://www.w3.org/Graphics/SVG/、
http:// www.adobe.com/svg/を参照のこと。
■インターネット上でのドキュメントの配布(三橋氏)
●インターネットを使ったドキュメント開示の問題点
インターネット上で情報を単に発信するだけでは、情報の漏洩を防ぐことは難しい。また、いったん配信されたドキュメントを管理することも難しい。誰がいつ、どこから見ているかを管理する必要性がある。
●インターネットでのセキュリティと、情報の制御
インターネット上のセキュリティシステムとして、ファイアウォールとVPN(Virtual Private Network)が挙げられる。ファイアウォールはネットワークアクセスの安全性を確保する。また、VPNは、通信経路とデータを暗号化して送信することにより、リアルタイムでのデータの安全を図ることができる。
公開する情報の制御に対して、次のような要望があるだろう。
・内容の暗号化
・ライフサイクルの管理(内容が更新されたら、古い方を破棄するなど)
・ページ単位での管理(閲覧許可などをページ単位で設定する)
・データへのアクセスの管理
・1つのドキュメントへの複数のプロテクションの設定
・印刷の制御(ユーザー単位で印刷の許可/不許可を設定する)
●米国でのシステム事例 PageVault
上記のような要望を解決する方法として、PageVaultが紹介された。これはPDFを使っ てドキュメントの配信を管理するシステムである。PDF作成者がキーサーバから暗号化のためのキーを受け取り、PDFを暗号化すると、キーサーバから解除のためのキーを受け取らない限り、そのPDFを開けない。また、キーサーバにユーザー登録していない場合や、キーサーバから権限が与えられていない場合も、PDFを開くことができ
ない。キーサーバにはドキュメントを無効にする権限もある。
※実際に携帯電話を使ってPageVaultサーバに接続し、暗号化されたPDFを開くデモが 行われた。
●質疑応答
Q:PageVaultのセキュリティに興味を持ったが、一般企業でこのシステムを導入でき るか?
A:暗号化輸出許可を取っているので、日本国内での発売に問題はない。
■所感
インターネット上では、Acrobat Readerを必要とするPDFはHTMLなどと比較するとや や利用しづらい面があった。今回のセッションでは、インストールを不用にしたAcrobat
ReaderやADSなど、PDFを利用するためのハードルが実際に取り払われつつあ ると感じた。 |
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